アウレル聖典教
唯一神アウレルの言葉を記した聖典を信じる国教
崇拝対象
唯一神アウレル。天地を創り、光と秩序を司る全知の神であり、その意志は聖典の一字一句に永遠に刻まれているとされる。
起源神話
太初、世界は形なき闇であったが、アウレルはただ一言を発し、その言葉から光と大地と星々が生まれたと伝えられる。神はその言葉を忘れぬよう、己の声そのものを文字として石版に刻み、後にそれは羊皮紙へと写し継がれ聖典となった。ゆえに聖典の一字一句は人間の解釈ではなく、アウレル自身の永遠なる意志の顕現であるとされる。かつて異端の王が聖典を燃やそうとした夜、天より降った光がその王宮を焼き尽くしたという記録が今も国史に残されている。
象徴

印章を作る 30Pでこんな印章が届きます。
聖典を開いた形を模した金の書型紋章に、一筋の光線が貫く意匠が用いられる。光線は「言葉すなわち光」であるという教義を表し、金色はアウレルの不変性と王権の正統性を同時に示す。
神殿の雰囲気
大聖堂の内部は白亜の柱が高々と連なり、ステンドグラスから注ぐ光が説教壇へと一筋に落ちるよう設計されている。中央には巨大な聖典が黄金の台に安置され、司教が一節を読み上げるたびに会衆は声を合わせて唱和し、その声は石造りの天井に幾重にも反響する。香の匂いよりも紙とインクと蝋燭の匂いが支配的で、知の重みそのものが空間を満たしている。
信徒の戒律
- 信徒は聖典の各章を正しく記憶し、その解釈を教会の定める公式教義から一言も違えず唱えることを求められる。日々の礼拝では聖句の朗読と問答が中心となり、独自の解釈や異なる訳文を口にすることは重い罪と見なされる。学識ある聖職者による教理試問を経て初めて洗礼名を許される制度があり、信仰は学びと服従の積み重ねとして体系化されている。
政治的位置
国王の即位式では大主教が聖典に手を置かせて誓約を授け、その承認なき王権は民衆にも貴族にも正統と認められない。教会は国庫と並ぶ規模の十分の一税を徴収し、宮廷評議会にも常席を持つなど、法と統治機構そのものに深く編み込まれている。
現在の状況
若き大主教が公式教義に反する古い写本の一節を発見し、それを公にすべきか隠すべきかで教会上層部が二派に分裂しつつある。写本には現王家の即位の正統性を揺るがす一文が含まれているとも囁かれ、王宮はその行方を密かに追っている。物語の開幕、この写本を巡る争いが信仰と王権の均衡を崩す火種として静かに燃え始めている。
